INFICONは、SmartFDC Anomaly Detectionアルゴリズムと、対応するWebユーザーインターフェースの開発のために、FabGuardを使用されているお客様2社と提携しました。この進行中のプロジェクトは、以下の3つのフェーズで構成されています。
業界標準のPECVDクラスターツールにおいて、すべてのCVDチャンバーに対してSmartFDC Anomaly Detectionモデルが設定されました。予備検出エンベロープを生成するために500のプロセスによってモデルをトレーニングした後で、私たちはチャンバーBと比べて、チャンバーCでの異常スコアが一定して高いことに気付きました(図1)。
時系列データを簡単に調査した結果、両方のチャンバーでの異常には相関性があることが明らかになりました。私たちは、一方のチャンバーでガスフローが開始されると、それがもう一方のチャンバーのガスフローに影響することを見出しました(図2)。概して、チャンバーCはチャンバーBよりも大きな影響を受けており、この現場では現在、製品に影響があるかどうかを判断するためにツールへのガス供給について調査が行われています。
検出された異常は軽微であることもありますが、その場合でもSmartFDC UIによって容易に確認することができます(図3)。異常スコアの変動は、おそらくデータ収集速度によるものと考えられます。チャンバーBのガスフローが開始したときのチャンバーCのガスフローの動的な乱れをすべて連続して観察するには、サンプリング周波数が遅すぎる可能性があります。
SmartFDC Anomaly Detectionのオフラインバージョンは、既存の時系列データの分析に使用できます。このバージョンの異常検出は、根本原因調査の一環として、業界標準のエッチングクラスターツールからのデータとともに使用されました。
まず私たちは、100のプロセスを使用して、インシデント前のデータセットからの異常検出モデルを素早くトレーニングしました。そして、その結果得られたモデルを調査中のプロセスに適用しました。ゼロは正常なプロセス、ゼロより大きいものは異常なプロセスの相対的な程度を表すものとして、正規化された異常スコアを計算しました(図4)。
時系列データの調査により、裏面He流速の問題が明らかになりました。図5は、プロセス中の形状に軽微な違いと明白な違いの両方があるトレースをどのように検出できるかを示しています。異常スコアが低いケースでは、ウェーハがチャックに正しく固定されていない可能性があります。異常スコアが高いケースでは、ウェーハがチャックの周囲全体に持続的に接触した状態を保つことが困難な状態だったと考えられます。
SmartFDC Anomaly Detectionアルゴリズムは、Run-by-Run監視と根本原因調査の両方に成功裏に適用されました。私たちは、業界のパートナーとの継続的な開発を楽しみにしています。